考えが止まらなくなるとき ― 心と身体の分裂について

2024.12.09

■ 不安から逃れようとするほど、不安は強まっていく

心が不安定な時ほど、考えは止まらないものです。
今はスマホで何でも調べられる時代ですから、
情報に振り回され、答えのない世界に入り込むことも容易に起きてしまいます。

まさに「不安定の中に安定している」と言われるように、
不安から逃れようと考えを巡らせれば巡らせるほど、
逆に不安は強まっていくものです。


■ 考えで考えを埋めようとする働き

考えを別の考えですぐに埋めようとするのは、
人間だけに備わった“心を守るための機能”ですが、
これは本来 緊急事態の時に使う機能 でもあります。

このことに気づかないと、本当の問題は一向に解決しません。


■ 緊急モードの身体

緊急事態の時に身体では何が起きているのか。
首・肩・腰など上半身に力が入り、足腰が不安定になります。
足がすくみ、浮き足立ち、落ち着かなくなる。
身体全体が「吊り上がった」ような状態になります。

心理学ではこれを 解離 とも言います。

それは、現実と接している足腰を地面から離し、
“現実ではない過去や未来の不安”にエネルギーを注いでいる状態です。

血流は頭に集中し、表情や目はぼんやりとしていきます。
これが習慣化すると、現実の自分と空想の区別がつかなくなり、
心と身体は分裂していきます。

完全に分裂したとすれば、自分の身体を通して存在を感じられなくなります。
情報を必死に調べていても、
情報の中に“自分を想像する”ことしかできなくなり、
やがて“自分のイメージの世界”に閉じこもっていきます。


■ 回復への入口は「身体感覚」

ここから回復するためには、
現実の自分を感じていくこと が必要です。

つまり、

  • 五感を使うこと

  • 身体としてストレスを受け入れること

です。

考えが止まらないという方は、
まず 足の裏で地面を感じる機会 を増やしてみてください。

「今、自分はどんな立ち方をしているのか」
「世界とどんなふうに関わっているのか」

その感覚を少しずつ取り戻していくことが、
“心と身体の回復” の第一歩になります。

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