大人だからこそ「拒絶」が必要?
「そんな子どもみたいなことを?」と思うかもしれません。
でも、実はその逆なんです。
本当に成熟した人間は、自分の“拒絶したい気持ち”を否定しません。
だから穏やかで、人の「嫌だ」という感情にも寛容でいられるのです。
一方で、自分の中の「嫌」という気持ちを否定しているとどうなるでしょうか?
他人の中にその“否定した自分”を投影してしまい、
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「あの人はダメだ」
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「ちゃんとさせなきゃ」
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「矯正しなきゃ」
といった反応になります。
場合によっては、心配が行き過ぎて攻撃的になってしまうこともあります。
「嫌だ」と言えることが、自立のはじまり
人は誰もが未熟な赤ちゃんとして生まれます。
自分ひとりでは生きていけない、“プレパーソナル”な時期。
この時期、親と子は一心同体のように密接な関係です。
でもやがて、子どもは「私は私!」と、自我を持ち始めます。
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「したい!」
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「いやだ!」
という感情を初めて表現する“拒絶の時期”(第一次反抗期)です。
これは人が“パーソナル”=個人として自立していくうえで、とても大切なプロセスです。
拒絶しても、愛されている実感
この時期に子どもが安心して成長するために必要なのは、
「拒絶しても、ちゃんと愛されている」
という実感です。
親に対して素直に「いや!」と言っても、関係が壊れない。
その体験があると、子どもは反抗期をしっかり過ごし、
その後の発達も安定していきます。
親がつまずくと、子どももつまずく
でももし、親自身が“拒絶する体験”を十分にしてこなかったらどうなるか。
子どもの拒絶に、親自身の心が大きく揺さぶられます。
それは「子どものため」ではなく、自分の中の痛みに耐えられないから。
でも実はそれこそが、親自身の心に向き合うチャンスなのです。
拒絶は終わる。そして、思いやりが育つ
感情というものは、やり切れば終わる性質があります。
拒絶も同じです。十分に出し切ると、自然に落ち着いていきます。
すると子どもの中にこんな変化が生まれます。
「あれ?お母ちゃんも困ってるかも…」
「ちょっと言いすぎたかな…」
相手の気持ちに自然と気づき始めるのです。
これは「思いやり」や「自制心」の芽生えであり、
社会の中で生きるために欠かせない力です。
拒絶ができないと、他人ばかり気にして生きることになる
sonomamaに来られる方の多くは、
この“拒絶のプロセス”を経験できずに大人になった方たちです。
「拒絶は悪いこと」
「嫌だと言ってはいけない」
そんな価値観の中で育ってしまうと、
自分の気持ちがわからなくなり、
他人の期待や評価ばかりを気にして生きるようになります。
社会的にはうまくやれているように見えても、
いざそれが崩れると、何がしたいのか、自分が何者なのか分からなくなってしまうのです。
最後に
「嫌だ!」と押し返す力。
これは単なるわがままではありません。
自分を知り、相手と関係を築き、社会で自分らしく生きるために必要な力です。
もしあなたの中に、
「拒絶するのが苦手」「嫌って言えない」
そんな思いがあるなら――
それは、まだ終わっていない大切なプロセスが残っているということかもしれません。
sonomamaでは、そのプロセスをご一緒に丁寧に扱っていきます。


