
夫婦やカップルによくある、すれ違い。
人間関係の問題って、基本的にはこの「すれ違い」なるものに起因するんじゃないかと思います。
「そんなつもりで言ったんじゃない」
とか、
「なんなん、その言い方!」
とか、
「ちゃんと説明してくれー」
みたいなことって、誰でも言ったり聞いたりしたことがあると思います。
大抵、冷静になって話している内容だけを考えると、そんなに大したことは言っていないはずなのに、
なぜか相手は怒るし、
逆に、自分も相手のちょっとした言い方にイラッとしてくる。
なので、こういう時にすれ違っているのは、言葉の意味というより、
もう少しその奥にあるものなんやと思います。
たとえば、
こっちは早く話したい。
でも相手はまだ話す準備ができていない。
自分は今すぐ答えがほしい。
でも相手は少し考える時間がほしい。
こちらはしっかり気持ちを通わせたい。
でも相手は、もう少し理性的、合理的に話したい。
近づきたい人と、少し離れたい人。
同じ出来事について話していても、こうやって二人のリズムが違えば、会話は噛み合わなくなります。
夫婦関係は、ジャズのセッション
僕は、コミュニケーションって即興のジャズセッションみたいなものだと思っています。
ジャズって、自分の音だけを出し続けても成り立たない。
相手の音を聴いて、待ったり、合わせたり、ときには自分が前に出たりする。
そうやって、その場で一つの音楽をつくっていく。
夫婦もたぶん同じです。
僕たちは相手の言葉だけを聞いているわけではなくて、
声の強さや速さ、表情、呼吸、身体の動き、間なんかも、
かなり無意識に感じ取っています。
相手が緊張して話していると、こちらの身体にも少し力が入る。
逆に、相手がゆっくり話し始めると、こちらの呼吸も少しゆるむ。
関係がうまくいっている時を少し意識してみると、
こういうリズムが意外と合っています。
相手が悲しそうな時には、こちらの声も自然と静かになっていたり。
ゆっくり話していたら、自分も少しゆっくり返していたり。
身体の動きの強さを、こちらは声の強さで返していることもあります。
言葉につまった時には、すぐに埋めずに少し待っていたり。
これって、同じことを真似しているわけではないんです。
相手から伝わってくる強さや速さ、波長、リズムを感じて、
それに合う形で返している。
人って、こうやって身体でもコミュニケーションしているんです。
だから、ちゃんと二人のリズムが合っている時って、
「分かってもらえた」
とか、
「ちゃんと聞いてもらえた」
とか、
そういう感じが自然と生まれやすい。
どちらが正しいかではなく、リズムが合わなくなること
逆に、すれ違っている時はどうか。
こちらは感情が大きく動いているのに、相手は淡々と正論を返してくる。
「それはこうしたらいいやん」
と言われても、
「いや、今それちゃうねん」
となる。
相手はちゃんと話を聞いて、解決しようとしている。
だから、内容だけを見れば間違っていない。
でもこちらが欲しかったリズムとは合っていない。
反対に、少し一人で考えたい時に、
「どうしたん?」
「何かあった?」
「ちゃんと話して」
とどんどん近づかれると、それもしんどい。
これも、どちらが悪いという話ではありません。
一人は近づくことで関係を取り戻そうとしていて、
もう一人は少し離れることで自分を整えようとしている。
ただ、二人のリズムが今は違う。
夫婦のすれ違いって、こういうことが結構あるんじゃないかと思います。
長く一緒にいるからこそ、リズムを聴かなくなる
そして、これは夫婦や長い付き合いになるほど起きやすい。
相手のことを知っているからこそ、
「この人はこういう人」
「またいつものやつ」
「どうせこう言いたいんやろ」
と、今の相手を見る前に、こちらの中で話が完成してしまうことがあります。
ジャズで言えば、相手の今の音を聴かずに、
「この人は次こう弾くやろ」
と決めて、自分だけ演奏しているようなものです。
昨日は話したかった人が、今日は静かにしてほしいかもしれない。
昨日は受け止めてほしかった人が、今日は具体的な答えを求めているかもしれない。
人は毎日少しずつ違います。
だから、長く一緒にいても、本当は毎回少しずつ相手の音を聴き直さないといけない。
すれ違ったら、もう一度チューニングする
大事なのは、いつもぴったり合っていることではないと思います。
そんないつも完璧なセッションをしている夫婦いません。
疲れていたらずれる。
余裕がなければ、相手のことまで感じられない。
自分の音が大きくなりすぎる日もある。
だから、ずれること自体が問題なんじゃなくて、
「今ちょっとリズムが合ってないな」
と気づけることの方が大事なんやと思います。
今は話す時なのか。
少し待つ時なのか。
近づいた方がいいのか。
少し離れた方がいいのか。
相手の言葉だけじゃなく、声や表情、身体の感じをもう一度聴いてみる。
そして同時に、自分の音もちゃんと聴く。
相手に合わせ続けることが、良い関係というわけでもないのです。
自分の音も出しながら、相手の音も聴く。
その間で、その時の二人に合うリズムを探していく。
夫婦のコミュニケーションって、正しい言葉を覚えることより、
案外こういうことなのかもしれません。
二人でずれながら、また合わせる。
またずれたら、もう一度聴く。
夫婦関係って、そんな即興のセッションがずっと続いていくものなんやと思います。
まずは、お互い自分の手を止めて、相手の演奏をよく聞かないと、
美しいメロディーは奏でられませんね。
書いておきながら、自分の心にもグサグサと刺さる内容となりましたw w
Sonomamaで大切にしているのも、これとよく似ています。
何かを教えたり、正しい関わり方を伝えたりすることよりも、
今、この人はどんな感じなのか。
身体には何が起きているのか。
二人の間には、今どんなリズムが流れているのか。
そんなことを一緒に感じながら、その時間をつくっていく。
共にいること。
共に感じること。
共につくること。
Sonomamaは、そんな関係そのものを大切にしている場所です。
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